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岩の力学 News No.068


基礎地盤コンサルタント ジオ・エンジニアリング事業部


1.会社概要

 基礎地盤コンサルタンツ株式会社は、1953年合資会社「土質調査所」として設立され、1964年に現社名に変更し今日に至っており、今年で創業以来、おかげさまで半世紀を迎えました。日本における地盤工学のパイオニアとして、長く土木建設分野における社会資本の充実に寄与して参りました。創業から今日に至るまで、業務内容も拡大し、従来の土質・岩盤分野はもとより、設計、施工管理から環境、保全、防災にいたるまで、社会のニーズに即してコンサルティングサービスを提供してまいりました。皆様と共に半世紀を歩んで来れたことに感謝しております。


2.ジオ・エンジニアリング事業部

 ジオ・エンジニアリング事業部は、平成15年4月に発足した新しい組織です。当社の研究開発部門を担ってきた土質分野の地盤工学センター、地質・岩盤分野の岩盤工学センター、そして、地盤分野および地質・岩盤分野での新技術業務を担当してきた本社技術部および地質部が統合されたものです。社会ニーズに対応するためには土質、地質・岩盤の区別なく、多様な分野における技術を集約する必要があるとの理念の基に統合されました。

 当事業部は、大きくは開発系グループ、技術系グループおよび情報系グループから構成されており、本部は千葉市にあります。開発系グループでは新技術の開発を、技術系グループは特殊技術を要する業務を全国展開で行っています。情報系グループでは、GIS関連業務を展開しております。また、全社の技術センターとして、新技術の開発、業務展開を担っており、社内外に情報の発信を行っております。
 なお、当社の環境、保全、防災ならびに数値解析、ソフト開発などの各分野については別部署で対応しております。


3.技術紹介

 岩盤・地質分野に関係する当事業部の技術として、(1)GIS斜面防災技術、(2)高密度探査技術、(3)不連続変形法(DDA)による落石解析を紹介します。

 

(1)GIS斜面防災技術
 GISの斜面防災への利用は、利用段階に応じ3つのフェーズに区分できると考えられます。1つめは地形・地質、被災履歴、防災点検、防災対策など、管理に必要な情報を電子地図上の位置とリンクさせて一元管理する「情報管理型GIS」、2つめは予想される災害形態(落石、崩壊、土石流、地すべり、盛土崩壊など)とその影響範囲および危険度(リスク)を示し、近隣住民あるいは道路通行者に注意を喚起する「危険度表示型GIS」、3つめは降雨や地震などの誘因によって動的に変化する危険度をリアルタイムに算定・表示し、避難勧告や通行止判断に役立てる「緊急時対応型GIS」です。

 図-1は「危険度表示型GIS」の一例です。1/2500地形図上に微地形、表層地質、防災点検、被災箇所、予想発生源の位置と影響範囲を表示したものです。異種の情報をこのように集積表示することによって、新しい知見を見出すことが可能になります。なお、GIS技術を利用した斜面の危険度評価についての理論的研究は、独立行政法人土木研究所との「GISを活用した道路斜面のリスク評価に関する共同研究」に参画しながら進めています。

 

図-1

-1 「危険度表示型GIS」の例


(2)高密度探査技術
 電子測定技術、コンピュータの発達に伴い、短時間で高密度・高精度の測定が可能となり、複雑な解析が短時間でできるようになりました.それとともに物理探査技術は地盤の可視化へと質的に転換しつつあると言えます。当社では、弾性波探査、電気探査にトモグラフィ技術を導入し、標準調査として弾性波速度や比抵抗による地盤の可視化を行っております。また、両者を組み合わせることで、地盤状況の的確な判断を目指しています。 図-2は、弾性波速度により地山状態を可視化した例です。従来では困難であった面的な速度の分布状況や変化を把握することで、より的確な地山状況の判断を行うことができます。時間による地盤状態の変化を捉えるための電気探査によるモニタリングや曳航式海底電気探査なども行っております。また、これらの3次元化についても研究開発を進めています。

 

図-2

-2 高密度弾性波探査解析例


(3)不連続変位法(DDA)による落石解析
 日本各地には危険な急崖斜面が多数あり、落石災害事故は毎年のように報告されています。また、安全性と経済性が調和した対策が要求されています。当社では、従来の有限要素法や極限平衡解析で評価が難しい岩盤崩落や落石について、不連続変形法(DDA)よる評価法の検討を進めてきました。

 図-3は、DDAを落石問題に適用した例です。一般に、落石の形状や斜面状況は複雑で、落石の運動は非常に複雑なものとなっています。そこで、図-3では斜面の反発係数などを乱数で与えて多数回解析を行い、斜面末端での落石速度や跳躍高さの分布範囲を整理しています。この結果をもとに、対策工の必要性の有無、工種、設計強度、最適配置などを検討します。また、斜面防災GISと連動して使用することで、危険度評価のツールとして使用することも考えられ、解析技術だけではなくその利用法にも着目した技術開発を志しています。

 

 

-3 DDAによるモンテカルロ落石シミュレーション

 

4.おわりに

 ここに紹介した技術のほか、当社では岩石試験関係や地盤分野においても多くの要素技術を有しております。また、それらの技術を組み合わせてあらゆる地盤と構造物に関する問題を解くノウハウと実績も蓄積しており、計画、調査、設計から維持管理段階までの幅広いコンサルティングサービスを提供しています。

 近年の社会情勢や産業構造の変化は、社会ニーズの多様化をもたらし、従来の業務展開や技術開発だけでは、社会変化に対応できないと考えております。当社の新たな半世紀においては、過去の技術蓄積を活かしつつ、新分野や技術開発に全社一丸となって取り組むこととしております。

 

(お問い合わせ)

基礎地盤コンサルタンツ(株)

ホームページ

http://www.kiso.co.jp/

 

 

 

E-メール

recsupt@kiso.co.jp (岩盤解析関係)

 

 

tansa@kiso.co.jp (物理探査関係)

 

 

gis_info@kiso.co.jp (GIS関係)


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