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この度,平成17年度の岩の力学連合会の技術賞を頂くことができました。我々は,岩盤の変形特性と強度特性を正確に調べる技術として,試験方法の考案,試験装置の開発,現場における実証試験を通じて,「原位置岩盤三軸試験」の実用化に努めてきました。これら一連の成果が技術賞として認められ,受賞者一同,たいへん光栄に感じております。
従来,岩盤の力学特性については,変形特性を平板載荷試験やプレッシャーメータ試験により,また強度特性を岩盤せん断試験により調べていました。しかし,強度と変形を別々の試験により評価しなければならないこと,試験地盤の乱れ,進行性破壊や引張り破壊の影響,応力とひずみを直接には測定していないことなど,様々な問題がありました。
開発した「原位置岩盤三軸試験」は,岩盤の露頭にロータリー・ドリリングにより掘削した大型の試験体(直径40cm,高さ100cm)に対して室内三軸試験と同様の載荷・計測を行うものであり,上記の諸問題をすべて解決できる画期的な技術です。本技術開発を通じて,試験体の作製・載荷・変位の計測などに様々な改良を継続的に行ってきました。その結果,現在では様々な三軸応力状態の下における岩盤の変形特性および強度特性が,世界で初めて正確に計測できるようになりました。
開発の経緯は,第1 期(平成9 年〜平成11年:谷 和夫,豊岡義則,基礎地盤コンサルタンツ)と第2
期(平成15 年〜平成17 年:岡田哲実,大津仁史,谷 和夫,ダイヤコンサルタント)に分けられます。第1 期には,試験方法の考案,試験装置MkTの開発,凝灰岩での実証試験を通じて,連続・均質な岩盤において三軸圧縮試験を実用化しました。そして第2
期には,計測方法を改良した試験装置MkUの開発,角礫岩での実証試験を通じて,不均質な岩盤にも適用を広げ,三軸圧縮試験のみならず三軸引張り試験や繰返し載荷試験も実用化しました。
これまでの実証試験の成果を受けて,「原位置岩盤三軸試験」は岩盤試験法として開発段階から普及段階に入ったと考えております。本試験法の普及が,岩盤の力学特性評価の発展に寄与し,さらに岩盤構造物の合理的な設計に役立つことを期待しております。是非,他の地点でも本試験の実施の機会がありましたら,電力中央研究所の岡田までご連絡いただけることをお待ちしております。
最後になりしたが,本装置の設計・製作においては,(株)立川機械製作所の立川日出男氏,立川智勝氏にお世話になりました。また,第2 期の開発は,電力9社,日本原子力発電(株),電源開発(株)による電力共通研究の一部として実施しました。電力中央研究所の伊藤洋氏,金谷守氏,小早川博亮氏には大変貴重なご意見をいただきました。ここに記して感謝の意を表します。


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