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1.会社概要
八千代エンジニヤリング株式会社は、1963年に建設コンサルタントとして設立され、ダム部門で業務を開始しました。その後、河川、道路・交通、都市計画、環境等の部門を拡充し、現在では社会資本整備に関わるほとんどの部門を擁する総合コンサルタントとして全国展開しています。
岩盤に関係する分野としては、会社創設当時からの得意分野であるダムに加え、橋梁およびトンネル等の大規模構造物や斜面防災が主体になっています。最近では、創業来蓄積された技術と総合力を活かして、防災、砂防、廃棄物処分場、広域水循環健全化、土壌・地下水汚染対策に係る分野の事業に力を入れています。
また、海外のプロジェクトにも積極的に取り組み、アジア、アフリカ、中近東、中南米諸国における広域水資源開発、インドネシア共和国における火山砂防、南米における小水力発電等のプロジェクトに参画してきました。
2.ダム関連分野
当社において岩盤力学を扱う代表的な場として、ダムが挙げられます。ダム分野では、ダム計画、ダムサイトや貯水池の地形・地質調査解析、岩盤試験、岩盤評価、本体設計、施工段階での掘削面調査、グラウト評価、施工管理まで、ダム事業全般に係わるサービスを提供しています。
ダム基礎岩盤の力学特性を求めるための試験としては、原位置せん断試験が最もポピュラーとなっています。原位置せん断試験方法には、試験対象の岩盤にコンクリートブロックを打設して、そのブロックを介して打設面下の岩盤をせん断するブロックせん断試験と、試験対象の岩盤を原位置で凸状に切りだし、その岩盤をコンクリートで覆って岩盤を直接せん断するロックせん断試験があります。
 
図1 1m×1mのロックせん断試験の例
岩盤試験は、簡便性や経済性を考慮して縦60p×横60p×高さ30〜40pのコンクリートブロックを用いたブロックせん断試験が一般的に行われ、当社では数多くのダムにおける実績があります。割れ目面自体のせん断特性の把握や、大ダムにおける基礎岩盤のせん断強度評価には、特殊な試験が必要になる場合があり、図1,2に示すようなブロック径を通常よりも大きくした特殊な試験が行われますが、これらに関する実績も有しています。

図2 1m×1mのロックせん断試験の試験面
3.トンネル関連分野
当社はトンネルの調査・設計や地盤解析などのサービスも提供しています。ここで紹介するのは、トンネルの施工技術を縦方向の掘削に応用したものです。斜面に構造物を建設する場合、切土を行うか、親杭方式による土留めが一般的です。しかし、急斜面の切土は大規模になるため自然を大きく傷めるとともに掘削土量も多量になります。また親杭方式では工費・工期が増大します。そこで、掘削土量を最小に抑え、自然環境の保護や景観に配慮した効率的な竹割型構造物掘削を旧道路公団試験研究所のもとで検討しました。検討はFEM3次元解析を用いて試験施工の逆解析を行って構造部材の妥当性を検証するとともに、本工法のマニュアルづくりに参画ました。斜面上の橋脚施工で、この竹割り工法は多く採用されています。

図3 竹割り工法の概要

図4 竹割り工法を橋脚施工に適用した事例
4.最近の取り組み
これまでダムやトンネルなどで培ってきた岩盤調査・評価技術をベースに、当社において最近取り組んでいる情報技術に関する2つの事例を紹介します。
(1) 地盤の三次元表示システム
構造物の基礎となる地盤や岩盤の分布は、従来二次元の平面図や断面図を用いて表現されてきました。しかしながら、最近では視覚的に分かり易い表示手法や空間情報を利用した解析技術が開発されてきており、当社においてもこれらの新技術を応用した技術開発とサービスの提供を行っています。図5は、空間上のどの視点からも任意スケールでダム基礎岩盤分布を表示できる三次元表示システムの例です。この技術は、単に分かり易い表示が可能というだけではなく、調査・解析段階での弱部の抽出や解析上の不整合部分の抽出、設計者に対する基礎岩盤の理解促進など、多くの可能性を内在している技術と考えています。


図5 ダム基礎岩盤の三次元表示システムの事例
(2) 落石シミュレーション
図6,7はGISを用いた落石シミュレーションの例です。落石の危険のある浮石や転石が数多く分布する斜面において、経済的でかつ安全な落石対策工を検討するためには、@落石が道路まで到達するか、A到達する落石は道路のどこに到達するかという落石の経路を面的に把握し、道路に到達する落石の衝突エネルギーを適切に把握することが必要となります。従来、落石の危険のある浮石や転石が数多く分布する斜面では、個々の浮石や転石の経路およびそのエネルギーを地形に沿って検討するには多大な時間がかかるため、経路を便宜的に直線と捉え、その経路の始終点の座標から落石のエネルギーを算出するのが一般的でした。そこで、GISのもつ「どこに何がある(どこがどの様な状況にある)」といった情報を面的にかつ階層的に整理し、空間的な解析ができるという機能を活かし、落石経路を地形形状に沿って再現しました。また、落石エネルギーの算出に必要な条件を落石経路に沿って変化させることによって、下部斜面に到達する落石エネルギーの分布状況を面的に解析することも可能となっています。

図6 GISによる落石分布(左)と落石経路の再現(右)

図7 落石エネルギーの面的把握
【お問い合わせ先】
八千代エンジニヤリング 株式会社
〒161-8575 東京都新宿区西落合2-18-12
TEL:03-5906-0700,FAX:03-5906-0111
http://www.yachiyo-eng.co.jp/
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