「DS-3 水圧破砕法による初期地圧測定法の基準化」セッションのご案内

 広く普及している初期地圧測定法の一つに水圧破砕法があり、その基準化が欧州および米国でなされています。しかし、我が国には相当するものがこれまでありませんでした。さらには、海外で制定された基準が従来の水圧破砕法の理論に基づいており、我が国で現在適用されつつある、新しい測定理論とコンプライアンスを考慮した測定システムによる方法とは大きな差異があります。これらの課題が地盤工学会の基準部で検討され、その結果、我が国で初めてとなる基準「水圧破砕法による初期応力の測定法」が今年度中に制定される見込みです。そこで、本年秋に岡山市で開催される地盤工学研究発表会にて下記のセッションを設け、同基準の内容、基本的な考え方、従来の基準との相違点、基準に沿って測定を行う上の注意点および実例などを紹介します。関係する多数の方々のご参加をお待ちしています。 

記 

地盤工学研究発表会 ディスカッションセッション(DS-3)
“水圧破砕法による初期地圧測定法の基準案”

■日時:2016年9月13日(火) 14:50 – 18:00
■場所:岡山大学津島キャンパス 第8会場
■主催:地盤工学会 

■プログラム
委員長挨拶:14:50-14:55
第1 部 14:55-16:25
  座長:伊藤高敏(東北大学)
1. 従来式(大コンプライアンス)水圧破砕法による初期地圧測定
   −岩石引張り強さを適用した再解析の例−
   小村健太朗(防災科研)
2. 釜石鉱山における東北地方太平洋沖地震前後の地圧の繰返し測定
   坂口清敏(東北大)・横山幸也・林 為人
3. 主応力比の大きい岩盤応力下における水圧破砕試験でのき裂の再開口と閉口挙動に関する考察
   横山幸也(応用地質)・坂口清敏・伊藤高敏・林 為人
4. 地震発生に伴う震源断層近傍の応力変化
           林 為人(京大)・伊藤高敏
   −東北地震断層の海洋掘削による応力測定の例−
5. 東南海・南海地震予測のための地下水等総合観測点整備」に伴う水圧破砕試験 
           -HQ孔における小コンプライアンス測定の試み- 
   佐藤隆司(産総研)

休 憩(5分)

第2 部 16:30-18:00
  座長:横山幸也(応用地質)
6. 水圧破砕法による初期地圧測定方法の基準化について
   伊藤高敏(東北大)
7. 水圧破砕法による初期地圧測定方法の基準案
   −測定用具に関する解説−
           萩原育夫(サンコーコンサルタント)・小村健太郎
8.    水圧破砕法による初期地圧測定方法の基準案−測定方法とその理論に関する解説
   佐藤稔紀(日本原子力研究開発機構)・木口 努・板本昌治・小村健太朗
9. 「水圧破砕法による初期地圧測定方法の基準案」の解説−各種の初期地圧測定法−
    小川浩司(応用地質)・横山幸也
10. 測定評価の注意点および事例に関する解説
    新孝一(電中研)


関連リンク:
・地盤工学会 基準案の公示ページ
https://www.jiban.or.jp/index.php?option=com_content&view=article&id=438:2009-01-04-12-59-01&catid=45:2008-09-14-21-10-59&Itemid=156

・第51回地盤工学研究発表会 大会ホームページ
https://www.jiban51-okayama.jp/