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(株)ダイヤコンサルタント ジオエンジニアリング事業部


1.ジオエンジニアリング事業部の概要

 ジオエンジニアリング事業部は、平成14年7月1日に発足したばかりの新しい組織であり、さいたま市にある当社大宮ビルに同居していた従来の関東支社とジオテクニカル事業部を統合したものです。関東支社は関東全県と新潟県の主として官庁関係業務を、ジオテクニカル事業部は全国の主として民間関係業務(エネルギー、環境、防災他)を担当していました。当部は全社の技術センターとして新技術の開発、情報の発信を行っています。
 岩盤に関する当社の新しい技術として、FOTM,Dtransu―EL,音響透水トモグラフィー、モニタリングのための時系列比抵抗トモグラフィーについて紹介します。

2.FOTM

 FOTMとはFiber Optic Temperature Measurement/Monitoringの略で、光ファイバによる高精度温度分布計測システムを指します。最大8Kmに渡って敷設した光ファイバケーブルの全長に渡り、25cmの距離分解能で0.1℃の精度で温度計測を可能にしました。この技術は、ドイツGESO社が開発したもので、当社はGESO社と業務提携しています。

 図-1は漏水検知を目的として実施したFOTM測定例で、温度精度0.1℃の技術が可能とした検知事例です。FOTMはこの他、堤防・パイプライン・エネルギー地下貯蔵施設からの漏水・漏油・漏気検知や岩盤中の透水割れ目検知などに利用されています。

図-1 FOTM測定事例(遮水シートからの漏水検知)

図-1 FOTM測定事例(遮水シートからの漏水検知)

3.Dtransu-EL

 Dtransu-ELとは、岡山大学西垣教授・三菱マテリアル(株)・当社が共同で開発した移流分散解析ソフトの名称で、2次元と3次元のソフトがあります。地下水に溶解した物質の挙動を移流が卓越した問題から拡散が卓越した問題まで安定かつ高精度に解析できるもので、密度依存を考慮していることから地下水の塩水化問題まで解析できます。

 図-2は3次元の解析事例で、遮水ゾーンの設置により汚染物質が広がることを防いでいる様子を解析しているものです。

図-2 Dtransu-EL解析事例

図-2 Dtransu-EL解析事例

 Dtransu-ELは2次元・3次元共に、無償で公開し、地下水汚染問題の解析などに利用されています。

4.音響透水トモグラフィー

 音響透水トモグラフィーとは、多孔質地盤中を伝搬する弾性波が、地下水との相互作用によって周波数分散する現象を利用して、地盤の透水性分布を把握する探査法です。

 図-3は砂岩・頁岩における測定事例です。音響透水トモグラフィーは、透水係数分布の他、弾性波(Vp)速度分布、減水特性分布を把握することが出来ます。

図-3 音響透水トモグラフィー測定事例

図-3 音響透水トモグラフィー測定事例

5.モニタリングのための時系列トモグラフィー

 時系列トモグラフィーとは、時間をおいて繰り返し探査を実施することにより、比抵抗などの物理量変化に着目し、地盤中の力学的・水理的な変化を調べる手法です。

 図-4は塩水注水後の比抵抗変化を変化率として示したもので、このようなデータ処理を行うことにより、地盤の変化を明瞭に把握することが可能となります。

図-4 時系列トモグラフィー測定事例

図-4 時系列トモグラフィー測定事例

 比抵抗による時系列トモグラフィーは、地下水流動状況の把握、グラウト効果判定、石油・ガス・地熱貯留槽モニタリング、環境モニタリングなどに利用することができます。当社では、比抵抗による時系列トモグラフィーの精度を高めるため、新しい解析手法を開発しました。この手法は、弾性波やEMトモグラフィーにも応用可能で、時系列探査の適用性を広げるものと期待されます。

6.おわりに

 当社ではここに紹介した技術の他、高精度・長期耐久性を実現した間隙水圧モニタリング装置 ピエゾー、間隙水圧測定・透水試験・各層採水・封圧採水を可能にした多目的水理試験装置、定流量法・シノソイダル法による孔間透水試験、トレーサ試験装置などを開発・改良し、計画・調査から設計・施工管理まで一貫した業務展開をしております。

(連絡先)
(株)ダイヤコンサルタント ジオエンジニアリング事業部
            小俣 明、高野 仁、土家 輝光
        TEL.048-654-6677 FAX. 048-654-6600
             URL:
http://www.diaconsult.co.jp/

 

 


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